麻酔科専門医研修プログラム
定員:6名
当院の概要
当院は日本麻酔学会認定の病院として認定を受けており、専門医13名(指導医10名含む)、専攻医11名(院外からの研修2名含む)、常時5名程度の初期研修医、14名の周麻酔期看護師・麻酔科専従特定看護師・臨床工学技士で運営しております。手術室、ペインクリニック、無痛分娩、Acute Pain Service、手術室外での麻酔(NORA)など幅広い領域をカバーしています。
当院の手術室は、総合病院に24部屋、クリニックに4部屋、内視鏡、血管内治療、アブレーションの3部署があり、TAVIなどの血管内治療や心臓血管外科、産科、小児外科など、全科の麻酔を行っています。2023年の麻酔科管理手術数は8,595件(心臓血管外科324件、脳神経外科119件、呼吸器外科222件、帝王切開術200件、6歳未満小児麻酔51件)であり、麻酔科専門医取得に必要な症例を十分に経験できます。小児麻酔に関しては、自治医科大学附属病院(とちぎ子ども医療センター)や愛仁会高槻病院(2025年度より提携予定)でさらなる経験を積むことが可能です。
専攻医の指導体制
1/2年目の専攻医には昼夜関わらず毎症例指導医がつきますので、ハイリスクの患者でも安心して麻酔をかけることができます。毎月専攻医ミーティングを開いて、各専攻医の抱える悩みを共有し、次に取り組むべき課題(硬膜外麻酔経験が足りていないなど)を定めて、翌月はその課題に集中的に取り組むことができるため効率よく自分の苦手を潰していくことができます。2023年度の一年目専攻医が経験した手技は平均すると、動脈ライン 203、脊髄くも膜下麻酔 54、硬膜外麻酔 135、中心静脈カテーテル留置 34件程度でばらつきが出ないように調整しております。3年目からは徐々に独り立ちし、4年目からは指導医として研修医などの指導も行っていただきます。主に小児麻酔の修練の機会になる院外研修は2〜3年目に行っていただき、他にも随時希望に応じて院内の他部署(集中治療室・救急外来・ペインクリニック・緩和・心エコー室)での研修が可能です。試験対策にも科を挙げて対応しており直近5年間の麻酔科専門医試験の合格率は100%です。その他にも2/3年目にJB-POT、J-RACEを受けることが多く、全員が合格しております。
サブスペシャリティ
当院は日本ペインクリニック学会指定研修施設であり、高周波熱凝固法や硬膜外脊髄電気刺激療法にも積極的に取り組んでいます。ペインクリニック専門医を目指す先生も研修可能です。また、日本心臓血管麻酔学会心臓血管麻酔専門医認定施設でもあり、アイオワ大学麻酔科小児心臓麻酔部門教授として長年勤務していた植田を中心とした指導医から指導を受けて専門医取得を目指すことができます。区域麻酔指導医も複数在籍しており、区域麻酔の専門性も追求できます。
勤務環境
手術症例数が多いことから、忙しすぎるように感じるかもしれませんが、経験豊富な麻酔科専従特定看護師や臨床工学技士が補助してくれるため、2024年度より本格化された働き方改革にも対応したホワイトな労働環境で、有給休暇取得率も非常に高いです (夏季休暇は2週間取得可能)。当科では時間外の麻酔はオンコール(手術がなくなれば帰宅可)と居残り(時間外手術が残り一列になるまでの勤務)で運営するようにしております。オンコール/居残り以外は定時に帰宅できます。専攻医は月4〜6回のオンコール、指導医はオンコールと居残り併せて月3〜6回(当番免除者は除く)担当していただいております。また、子育てに関しては男女関わらず育休取得実績があります。亀田病院は職員のための早朝/夜間預かり可能な認定こども園(OURSアワーズ)も敷設しており、保育所探しに困ることはありません。フレキシブルな対応が可能なため、急な保育時間の延長や早朝保育にも対応しています。急な子供の発熱などでも大人数を活かしてカバーができるため休みが取りやすいです。子育て中の医師にとってもキャリアアップしやすい環境です。
研究活動
当院は研究活動にも積極的に取り組んでおり、専攻医でも自分のプロジェクトを持って取り組むことができます。リサーチミーティングは2週間に1回程度希望者のみで行っており、各プロジェクトの進捗状況を確認したり、論文の読み方を勉強したりしています。国際学会にも積極的に参加しており、希望のある専攻医には一度は国際学会で発表してもらうようにしています。
さいごに
麻酔科関与手術数は年々増加しており、手術室外での麻酔(NORA)や硬膜外無痛分娩の増加、ペイン外来の拡張に伴い、今後ますます麻酔科医の活躍の場が増加することが予想されます。当院で専門研修を行っていただける方、既に専門医や指導医をお持ちの方の募集を随時行っております。興味をお持ちの方はお気軽にご連絡ください。