職場について視能訓練士
この職種が所属する部署

視能訓練士とは (Certified Orthoptist:CO)
小児の弱視や斜視の視能矯正や視機能の検査をおこなう国家資格をもつ専門技術職です。
視機能のスペシャルリストとして、乳幼児から高齢者まで世代を超えて皆さまの大切な目の健康を守るお手伝いをしています。
主な業務
- 眼科一般検査:視力検査、画像検査、術前検査、視野検査、色覚検査など医師の診断や治療に必要なデータを提供しています。
- 視能矯正:視覚の発達には年齢が限られています。小児の視能検査を行い、視力の向上や正常な両眼視機能の獲得を目的としています。
- 検診業務:3歳児検診や成人の生活習慣病予防健診に参加し、疾患の早期発見に貢献しています。
- ロービジョンケア:眼疾患や外傷で見えにくさについては一人ひとり異なります。それに合わせた相談や視覚補助具の選定を行っています。
視能訓練士へインタビュー

視能訓練士を目指した理由
私たち人間は視覚で83.0%もの情報を得ています。
今まで見えていたのに、急に見えなくなった…見えにくくなった…など様々な理由を きっかけに多くの患者さまが来院されます。私自身も実際に見えなくなったらとても不安に感じると思います。
生まれつきや疾患によって見えにくい、見えない患者さまが多くいます。
そんな患者さまや一緒に生活するご家族の方に少しでも多く正しい情報を伝え、日々の生活が過ごしやすくなるようアドバイスがしたいと思い視能訓練士という職業を目指しました。
当院を選んだ理由
数多くの症例を学び多くの検査を経験したいと思い総合病院への就職を希望しました。
実際に外来数や症例数が多く、座学や臨地実習では学びきれない疾患に対しての知識が身に付きます。
知識豊富で各分野に特化した医師もおり、緑内障に関しては専門の医師による勉強会が定期的に開催されています。
他にも当院には35科の診療科があり、他科からの依頼もあるため個人病院ではなかなか検査できない疾患も検査できます。
職場の雰囲気
現在、視能訓練士6名が在籍しています。
患者さま一人ひとりで見え方が異なるため、同じ疾患でも同じような結果になるとは限りません。そんな時に頼りになるのが先輩方です。
今までの臨床経験を活かし、検査方法のアドバイスや患者さまへの接遇を丁寧に教えてくださいます。検査後にはフィードバックがあるため、その時の反省点やこれから工夫していくべきことをアドバイスしていただけます。

先輩視能訓練士も医師も優しく丁寧にわかるまで教えてくれるので、質問しやすい環境です。
教育体制は検査別に何ができて何ができないのか項目別に先輩とチェックすることができ、クリアすることで次のステップや自立、あるいはほかの検査に進むことができます。
当院での業務内容
視力検査
視力値に変動がないか患者さまの自覚を聴取しながら検査します。 小児の検査も行っており、立体視検査や網膜対応検査なども実施しています。 眼鏡やプリズム眼鏡も処方しており眼位は定量まで行います。 ロービジョンにも取り組んでおり、遮光眼鏡やルーペを処方しています。 拡大読書器なども置いてあり、必要時には患者さまに情報提供しています。


術前検査
当院では白内障をはじめ、緑内障や硝子体手術も実施しています。 術前検査では主にIOLマスターを使用しています。 (IOLマスターで測定できない患者さまには超音波Aモードを行います。)


視野室
緑内障専門外来があるため、緑内障患者の視野を測定することが多く、 ハンフリー、ゴールドマン視野計は2台ずつあり予約制です。 脳外科からの検査依頼もあります。 また、眼形成・眼窩専門外来もあり、形成外科や内分泌外来からの眼球運動検査も依頼されます。


写真室
主にOCTを撮影しており、ミランテでは広角眼底を撮影します。 広範囲の眼底が撮影できることによって患者さまへの負担を軽減し周囲の病変を 早期発見することができます。 造影検査も行っており、眼科専門のフォトグラファーから撮影ポイントや技術を学 ぶ機会もあります。 侵襲性が大きい検査になりますが造影剤の検査が行えるのは高度な医療設備を備えた大規模病院ならではです。


その他にも色覚検査やERGの検査も行っています。