脊椎脊髄外科研修プログラム

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プログラム詳細

I.研修プログラムの特徴および注意事項

亀田メディカルセンター 脊椎脊髄外科 後期研修プログラムは、整形外科あるいは脳神経外科専門医取得を目標とする後期研修医の中で、脊椎脊髄外科のトレーニングを希望する医師を対象として作成されたものです。
整形外科あるいは脳神経外科の後期研修期間のうちの1または2年間を脊椎脊髄外科研修にあてます。このプログラムに応募された場合には脊椎脊髄外科に重点を置いた研修となりますが、整形外科または脳神経外科全般も研修していただくことになります。一般整形外科または脳神経外科研修を出身大学または他の研修施設で行い、脊椎脊髄外科研修のみを当院で行うことも可能です。

II.研修期間

研修期間:1~2年
ローテート可能な診療科:
整形外科、脳神経外科、神経内科、リハビリテーション科、放射線科、救命救急科、その他

III.研修指導医

プログラム責任者

久保田基夫

指導医

脊椎脊髄外科 部長 久保田基夫 (日本脊髄外科学会理事・指導医、日本脳神経外科学会専門医・指導医)
脊椎脊髄外科 顧問 橘 滋國  (日本脊髄外科学会理事・指導医、日本脳神経外科学会専門医・指導医)
脊椎脊髄外科 部長 譲原 雅人 (日本脊髄外科学会認定医、日本脳神経外科学会専門医)
脊椎脊髄外科 医長 木原 一徳 (日本脳神経外科学会専門医)
脊椎脊髄外科 医長 竹林 研人 (日本脳神経外科学会専門医)

IV.学会活動および修得可能な資格

学会活動:
日本整形外科学会 または 日本脳神経外科学会 (必須)
日本脊椎脊髄病学会 または 日本脊髄外科学会 (必須)
日本脊髄障害医学会、日本脊椎脊髄神経手術手技学会 (推奨)

注意:
1)整形外科・脳神経外科のどちらの専門医を目標としているかにより入会していただく学会が異なります。
プログラム責任者にご相談下さい。
2)このプログラムに応募した場合には、最低年2演題以上の学会発表および1編以上の論文発表を推奨します。

修得可能な資格:
日本脊椎脊髄病学会指導医 または 日本脊髄外科学会認定医

V.研修期間に修得可能な検査・手術手技(Privilege)

1.検査・処置

腰椎穿刺、脊髄造影、各種ブロック(神経根ブロック、硬膜外ブロック、末梢神経ブロックなど)
脊髄損傷急性期処置(ハローベスト装着、脊髄動態撮影など)

2.手術手技

1)術者として施行可能なもの(1年目)
1年目の研修では脊椎脊髄外科の基本的な手術手技を修得します。ⅰ~ⅳ.は手術用顕微鏡を用いた手術、ⅴ~ⅶ.はレントゲン透視下またはCTガイドによる局所麻酔手術です。また簡単な絞扼性末梢神経障害の手術も行います。脊椎脊髄外科で行われている手術の70%程度をカバーしています。

  1. 頚椎変性疾患(頚椎症性脊髄症、後縦靱帯骨化症、発育性脊柱管狭窄症など)に対する後方除圧術:椎弓切除術、椎弓形成術など
  2. 胸椎変性疾患に対する後方除圧術:胸椎黄色靱帯骨化切除術など
  3. 腰椎変性疾患(腰部脊柱管狭窄症、腰椎椎間板ヘルニアなど)に対する後方除圧術:拡大開窓術、片側進両側除圧術、顕微鏡下腰椎椎間板ヘルニア摘出術など
  4. 頚椎椎間板ヘルニアに対する頚椎前方除圧固定術(1椎間)
  5. 脊椎圧迫骨折(骨粗鬆症、転移性脊椎腫瘍)に対する経皮的椎体形成術
  6. 腰椎椎間板ヘルニアに対する経皮的髄核摘出術
  7. 悪性腫瘍、化膿性椎体炎の生検術(レントゲン透視下、CTガイド下)
  8. 簡単な絞扼性末梢神経障害:手根管症候群
  9. キアリ奇形に対する大後頭孔拡大術および硬膜補填術

2)術者として施行可能なもの(2年目)
2年目の研修では1年目の研修(手術用顕微鏡による除圧術、局所麻酔科の手術)に加え、各種の固定術を修得します。また簡単な脊髄腫瘍摘出術など硬膜内操作の基礎を修得します。脊椎脊髄外科で行われている手術の約90%を施行することができるようになります。

  1. 頚椎椎間板ヘルニアに対する頚椎前方除圧固定術(2椎間以上):骨移植、プレート固定などを含む
  2. 脊椎不安定性(脊椎変性疾患、脊椎損傷、脊椎腫瘍など)に対する後方固定術:ワイヤリング法、外側塊スクリュー固定術、腰椎椎弓根スクリュー固定術、椎間関節スクリュー固定術など
  3. 硬膜内髄外腫瘍摘出術(癒着のない神経鞘腫など)

3)アシスタントとして参加可能なもの
通常の除圧手術・固定術以外の手術は高度の技術を要し、手術のリスクも高いものになります。研修期間は助手としてこれらの手術に参加します。また脊髄内視鏡手術も助手として手術に参加します。

  1. 内視鏡を使用した脊椎手術:鏡視下腰椎椎間板ヘルニア摘出術(MED、 PELDなど)
  2. 頭蓋頚椎移行部病変に対する前方手術:経口到達法による頚椎前方手術、歯状突起スクリュー固定術など
  3. 手術リスクの高い後方固定術:後頭骨-頚椎固定術、環軸椎固定術(Magerl法、Goel-Halms法、Brooks法)、頚椎椎弓根スクリュー、脊椎後方アプローチによる椎体間固定術(TLIF、 PLIFなど)
  4. 脊椎腫瘍(転移性脊椎腫瘍、脊椎原発悪性腫瘍)に対する腫瘍摘出術および固定術
  5. 硬膜内脊髄腫瘍(複雑な硬膜内髄外腫瘍、脊髄髄内腫瘍)摘出術、脊髄空洞-くも膜下腔短絡術など脊髄に操作が及ぶもの
  6. 手根管解放術以外の末梢神経手術:足根管症候群、肘部管症候群、梨状筋症候群など
  7. 胸椎・腰椎に対する脊椎前方手術:開胸・開腹による脊椎腫瘍摘出および固定術(胸部外科・腹部外科との共同手術になります)

VI.問い合わせ先

脊椎脊髄外科部長 久保田基夫
Mail: kubota.motoo@kameda.jp
Home Page: https://www.kameda.com/pr/spine/