形成外科専門医研修プログラム

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(亀田総合病院は連携施設として研修実施)

定員:若干名

プログラム基本情報

当院は南房総地域において、数少ない入院、手術を施行している形成外科施設であり、現在4名の常勤医がいます。皮膚や軟部組織の良性および悪性腫瘍や外傷、他科手術後の再建、先天性体表異常など、需要に応じて幅広く治療を行っており、年間手術(日帰り手術を含む)は約1000件です。
専攻医の研修期間中は基本的な縫合や表在外科における解剖知識の知識を習得した上で、主要な手技である皮膚移植や局所および遊離の皮弁術、顔面骨骨折手術のほか、レーザー治療なども指導していきます。
当科は日本形成外科学会認定施設であり、日本形成外科学会専門医2名が常勤しています。また、形成外科特定分野指導医(創傷外科学会指導医、熱傷学会指導医)が常勤しています。
週間予定としては週2日の入院手術、週2日の外来手術、外来診療(週4日・午前)と関連科との症例検討会があります。なお、当科は東京医科歯科大学を基幹とする連携施設で、基幹施設プログラムのもと、形成外科専門医取得資格やその他の形成外科特定分野指導医取得が可能です。

プログラム責任者からのメッセージ

形成外科専門医研修プログラムを希望される皆さまへ
形成外科プログラム責任者 田邉 裕美

専門医取得にむけて十分な臨床経験を積むことができるため、後期臨床研修を行うのに非常に適した施設です。その分多忙ではありますが、救急外傷を含め積極的に症例に向き合うことで様々な知識や技術を身につけてもらい、他科との連携治療を通じて幅広い分野に関わっていただきたいと思っています。

プログラム詳細

1.プログラム紹介と教育ポリシー

当科は南房総地域において、数少ない入院、手術を施行している形成外科施設であり、年間手術総件数 約1000件、入院手術件数 約400件、入院患者数 約300名、を4名の常勤医で管理しています。外傷、腫瘍から先天性疾患まで、需要に応じて幅広く治療を行っております。
当科は日本形成外科学会認定施設であり、日本形成外科学会専門医2名(他に以下の資格あり。日本形成外科学会皮膚腫瘍外科指導専門医、日本熱傷学会専門医、日本創傷外科学会専門医)が常勤しています。
研修を受けたい方は、必ず申し込み前に見学もしくは実習にお越しください。
なお、当科は東京医科歯科大学・形成外科の関連施設であるため、当科での研修を希望される場合には、基本的に東京医科歯科大学・形成外科に入局していただく必要があります。

2.プログラム年数

4年

3.取得可能な専門医資格

日本形成外科学会専門医

4.研修施設

4-1 基幹研修施設

亀田総合病院 形成外科

4-2 関連研修施設

東京医科歯科大学 形成外科

4-3 関連施設

なし

5.指導体制

5-1 指導責任者

田邉裕美

5-2 指導医

田邉裕美 部長 日本形成外科学会専門医、日本熱傷学会専門医、日本創傷外科学会専門医

6.プログラム概要

6-1 研修目標

1年目より病棟診療のみならず、外来診療も担当、指導医の監督のもと、診察・検査・診断を行い、手術計画をたて、手術、術後経過観察まで一貫して携わり、形成外科専門医としての必要な知識・技術を習得し、臨床経験を積んでいただきます。
専門医取得が目標ですので、形成外科的スキルの習得のみを目標とする場合には、当該診療科からのローテーションを計画されることを希望します。

6-2 年次毎の段階的な到達目標

研修内容および習得目標

年次別の習得目標は以下の通りですが、そのときの症例により、習得年次は前後することがあります。また、習得した内容も後の年次でも繰り返し修練する必要があります。
形成外科は取り扱う分野が広く、一部の疾患は専門性の高い病院でしか取り扱いませんので、一つの病院だけの(後期)研修では形成外科全般を学ぶには不十分です。不足分野を補うため、2年目以降の適当な時期に、東京医科歯科大学・形成外科でマイクロサージャリー・各種再建手術などについて研修していただく予定です。

【1・2年目】

  1. 形成外科的診察法・記録法
  2. 手術前後の全身管理および局所処置
  3. 創傷治癒の基礎知識と、創傷・熱傷・褥瘡の局所処置法(外用剤・創傷被覆材など)
  4. 形成外科的縫合法を含む外科的手技
  5. 外傷の診断と治療
  6. 顔面外傷・骨折の診断と治療
  7. 肥厚性瘢痕・ケロイドの診断と治療
  8. 皮膚移植術(分層植皮術・全層植皮術)
  9. モデル血管を用いたマイクロサージャリーの練習

【3年目】

  1. 瘢痕拘縮形成術
  2. 筋皮弁・筋膜皮弁の手術手技
  3. 悪性腫瘍の診断と治療
  4. マイクロサージャリーの助手

【4年目】

  1. 唇顎口蓋裂の診断と治療
  2. 耳介先天異常の診断と治療
  3. マイクロサージャリー・美容外科を含む、様々な手術の執刀医となる

週間予定
入院手術(週2日・全日)、外来手術(週2日・午後)、外来診療(週4日・午前)

入院診療に関して
2013年の入院患者数は316名、延べ入院数は4,109名で、1日平均在院患者数は11名でした。後期研修医は受持医として入院診療にあたり、基本的にすべての手術に関わることになります。入院手術420件の内訳は、外傷21%、良性腫瘍17%、悪性腫瘍およびそれに伴う再建26%、難治性潰瘍11%、炎症・変性疾患(眼瞼下垂など)15%などでした。また、整形外科、耳鼻咽喉科、外科、乳腺科などの診療科と連携を取り、合同手術や再建手術も行っています。

6-3 研修方略

トレーニング方法 (On the job training)
入院患者の受け持ちや外来診療を行いながら、患者に即した診療、治療を学び、習得していきます。また、診療を通して患者背景や社会的事情をも考慮できる、懐の深い医師の養成を心がけています。

カンファレンス

術前カンファランス(毎週1回)
足カンファランス(毎週1回、循環器内科、心臓血管外科と合同)
乳腺カンファランス(2ヶ月に1回、乳腺科と合同)
唇顎口蓋裂カンファランス(2-3ヶ月に1回、関連診療科と合同)

学会活動への参加

日本形成外科学会、日本頭蓋顎顔面外科学会、日本創傷外科学会、日本皮膚悪性腫瘍学会などに年1回程度主演者としての発表、およびその後の論文作成を目標としています。
また、日本形成外科学会専門医取得のため、年1-2回日本形成外科学会学術講習会を受講できます。

7.研修修了者の専門医取得状況

当該プログラムでの研修者なし

8.研修修了後の進路

4年の研修期間終了後は、希望があれば、東京医科歯科大学・形成外科で更に専門性の高い診療に従事できます。