定員:3名

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プログラム基本情報

当院放射線科を基幹施設とし、東京医科歯科大学放射線科を連携施設とした3年間のプログラムです。研修期間中には放射線科領域における幅広い知識、練磨された技能と高い倫理性を備え、コミュニケーション能力とプロフェッショナルリズムを兼ね備えた放射線科専門医を目指し、専攻医の教育をします。

取得可能な専門医資格、指導医体制などの詳細は下記、プログラム詳細情報参照ください。

プログラム責任者からのメッセージ

優秀な指導者と豊富な症例の亀田総合病院でともに切磋琢磨しましょう
放射線科プログラム責任者 庄司 一寅

放射線診断レベルを向上させるには、様々な文献や教科書を参考にしながら、実際の画像診断にて研修を重ねることが必要です。しかし、これには優秀な読影医師について学ぶことが必要です。教科書を読むだけではなかなかレベル向上はできません。それは、どの所見を有意にとり、どれを有意ととらないかは専門医を習得した先輩たちの指導の下でなければ習得することはできないからです。手から手にひとつひとつ渡すように知識と経験を積むことで自らのレベル向上がはかられます。
そのためにはたくさんの症例を経験することも必要です。胸部CTなどひとつの領域が任されるようになるのには約1,000例の読影が必要で、血管撮影も1,000件を越えるとひとつのレベルに到達します。亀田総合病院は1日外来数3,000名、病床1,000床で、診断機器も大学病院を凌ぎ、一月で読影すべきCT、MR、RI件数は約5,500件と豊富な症例もあります。研修するには十分な症例があり、指導医もおります。放射線治療部門も同様に優秀な先生方と症例があります。
後期研修を亀田総合病院で行ってみませんか?

プログラム詳細

 

1.プログラム紹介と教育ポリシー

本研修プログラムは、亀田総合病院放射線科を専門研修基幹施設として東京医科歯科大学放射線科を専門研修連携施設として加えた専門研修施設群を統括する専門研修プログラムです。
放射線科領域専門制度では、放射線診断専門医または放射線治療専門医の育成の前段階として、放射線診断専門医および放射線治療専門医のいずれにも求められる放射線科全般に及ぶ知識と経験を一定レベル以上に有する「放射線科専門医」を育成することを目的としています。

2.プログラム年数

3年

3.取得可能な専門医資格

日本医学放射線学会専門医(診断・治療)
日本インターベンショナルラジオロジー学会専門医

4.研修施設

4-1 基幹研修施設

亀田総合病院

4-2 関連施設

東京医科歯科大学 放射線診断科・治療科

5.指導体制

5-1 指導責任者

庄司 一寅(放射線科部長 日本医学放射線学会放射線治療専門医)

5-2 指導医

町田 洋一 放射線科部長/亀田京橋クリニック診療部部長代理(放射線科担当) 日本医学放射線学会放射線診断専門医
菊池 陽一 放射線科顧問 日本医学放射線学会放射線診断専門医
正木 英一 放射線科顧問 日本医学放射線学会放射線診断専門医
山崎 郁郎 放射線科非常勤 日本医学放射線学会放射線診断専門医

6.プログラム概要

1)中枢神経系画像診断<担当:菊池陽一顧問>
領域は脳、頭頚部、脊髄である。血管撮影、IVR(Interventional Radiology)、MRI、CTが中心となる。まずCTで脳、脊髄解剖を勉強し、MRIで撮像法と病態についての知識習得をする。血管撮影、IVRはその責任者が脳外科部長として移動したので放射線科単独では行わず、脳外科と共同で行うことになる。血管撮影でのミスは致命的後遺症を起こすので、研修医の性格や相性を見て指導医が許容範囲を決める。1年間で基本的な知識が身に付くが、半年経過した時点では診断に自信がもてるようになり、1年経過すると学問に対する謙虚さが身につくと思われる。

2)腹部胸部系画像診断<担当:町田洋一部長、山下航医師>
胸腹部画像診断は上記領域以外の画像診断領域を含むが、これには胸部、腹部、四肢末梢、小児放射線診断、血管IVRが含まれる。単純写真、造影写真、 CT、MR、血管撮影及びIVRが研修の対象で、基本的アプローチの方法は中枢神経系画像診断と同じである。早朝の症例カンファレンスで各症例の問題点が 指摘され、その後レポート作成、指導医によるチェックがなされる。
1年間では大まかな画像診断の基礎が形成される。

3)放射線治療<担当:庄司一寅部長、正木英一顧問>
放射線治療は診断と全く違う領域である。対象は癌患者であり、患部に放射線を照射することにより、腫瘍の縮小や骨転移の痛み止めを行う。機器はリニアック、腔内照射の2種類がある。
放射線治療の原理の理解と実践の基本習得を目的とし、治療計画から照射までの一連の研修を行う。本院はリニアックナイフも行っており、その手順についても研修する。

4)核医学<担当:菊池陽一顧問>
核医学は画像診断の一つであるが、形態診断ではなく機能診断を主とする。核種の集積する機序の理解と読影の基本を習得する。現在はPETによる癌の早期発見、5mmほどの小さなリンパ節転移の発見などに大きな期待が寄せられており、この原理の理解と読影はその後の治療方針に大きな影響を与える。それだけにしっかりした学問的研鑽と各症例の丁寧な読影がかかせない。
又、核種の開発も頻繁に行われるため、常に最新の知識を持っていなければならない。

7.研修修了者の専門医取得状況

2012年 日本医学放射線学会放射線診断専門医取得:1名
2010年 日本医学放射線学会放射線診断専門医取得:1名
2009年 日本インターベンショナルラジオロジー学会専門医取得:1名

8.研修修了後の進路

帝京大学 放射線科、横浜市立大学 放射線科、徳島大学 放射線科 など

9.放射線科後期研修医の経験談

亀田総合病院 放射線科 後期研修を終了して 山本麻子
3年間の亀田総合病院放射線科での後期研修が終了しました。
放射線科として後期研修を行いたいと考えているけれど、他の病院や大学の情報が少なく、どうやって研修先を決めたらよいか悩んでいらっしゃる方も多いのではないでしょうか。
当院は初期および後期研修プログラムおよびこれをサポートするシステムが整っていますが、放射線科後期研修プログラムも他大学、病院とは一味違った特徴を持っているので、ご紹介いたします。

  1. 分野別、臓器別の研修
    中枢神経、胸腹部、乳腺、血管内治療、核医学、放射線治療の各分野の専門家について分野別、臓器別の研修が可能です。特に診断では臓器別の研修は効率的に基礎的知識の定着および豊富な疾患を経験することが可能で、当院で研修を行う大きな利点だと思います。各分野を研修しながら、症例をまとめて勉強会や国内外への学会発表、および論文執筆を行います。
  2. 臨床各科との連携
    亀田総合病院は全体に科間の敷居が低く、連携がとりやすいため、放射線科へのコンサルト、およびフィードバックが充実しています。一日10件前後のコンサルトがあり、臨床の先生からのプレゼンテーションを聞きながら、画像診断および今後の治療方針を検討していきます。救急疾患やcommon diseaseから移植や膠原病関連などの特殊な病態まで、偏りのない症例に触れる事が出来ます。
    カンファレンスも各科ごとに定期的に行われ、超音波検査や内視鏡についても研修が可能です。
  3. その他の研修
    後期研修の間に院内の他科もしくは院外での研修も相談により可能です。ベッドサイドでの他科の研修や他施設での放射線科研修はgeneral radiologistを目指す方にとっても、また専門を持とうと考えていらっしゃる方にとっても大きな魅力的だと思います。
    それぞれの病院、大学で特色やプログラムは異なります。皆さんがどの様な放射線科医となりたいか、3年間の後期研修に何を、どの様な環境を望むかも、それぞれ異なることと思います。いくつかのプログラムを見学して、比較する事をお勧めします。
    皆さんが充実した放射線科後期研修を行う一助となればと思います。